3月のBBC番組放送後には静観されていたジャニーズ問題が、最近になって話題になっています。外から見ていて、この問題は日本社会のさまざまな課題を象徴しているように見えます。一個人として考えず、周りの空気を読んで同調する。異なる意見や少数派の言うこと、都合が悪いことはメディアも報道しなため、課題解決に向かわずそのまま流れてしまう。自浄作用がはたらかず、変わるのは外圧や戦争、災害など、どうしようもない時だけ。
その他
イギリス週4日勤務実験の結果は?:人々が幸せになる働きかた改革
イギリスで週4日勤務(週休3日)の実験が行われましたが、その結果はどうだったのでしょうか。ワークライフバランスを達成するためのフレキシブルワークはイギリスではかなり以前から浸透していて、コロナ以降はリモートワークを続ける人も多いです。世界一睡眠時間が短いと言われる日本でも働きかた改革をもっと推進すべきでは。
スローダウン:成長プラトーの上で豊かに暮らす
フランスで年金受給年齢を62歳から64歳に引き上げるという改革案に抗議して大規模なデモが繰り広げられているのをご存じの方も多いでしょう。反対するフランス人の話を聞いていて思い出したのが前に読んだ本で「世界の成長は既にスローダウンしているので、それを受け止めて安定した豊かな生活を送ろう」というものです。
ジャニーズだけ?国連人権作業部会の訪日報告
先日、ジャニーズの性加害問題を国連が調べに来ると聞いて意外に思いましたが、国連加盟国の「ビジネスと人権」を調査するための作業部会が訪日し、その一環としてこの件も扱われたということがわかりました。この作業部会の記者会見では、日本社会の人権問題について広範にわたって重要な指摘がされていたのに、日本メディアの記者はジャニーズ問題にしか関心がないようです。日本の人権意識の低さはメディアの報道の在り方にも問題があるように感じました。
アジアの伝統的家族観と少子化について英紙が提言
英紙エコノミストに、日本、中国、韓国、台湾といった東アジア諸国について書かれた「アジアの新しい家族」という記事がありました。経済的繁栄の陰で少子化や人口減に向かう儒教国家に共通する要素についての警告。その提言がイギリスから日本を見ている私にはもっともだと感じるものでした。
少子化のもう一つの理由:痴漢被害
先日、少子化について若い女性の海外流出も少しは関係しているのではないかという話をしましたが、今回は満員電車などでの痴漢被害も少子化に影響を与えている可能性もあるのではということ。というのも、その実例を異なる二人の人から聞いたからです。
イギリスで家を売る:決め手は藤棚
DIYも終わった我が家を再度広告に出すと、すぐに買い手が付きました。慣れないペンキ塗りのかいがあったのかとも思いましたが、決め手は庭の藤棚だったようです。イギリスは今、庭も公園も野原も美しい季節。連日の快晴も手伝って足がつい戸外に向き、朝食、ランチ、夕食まで庭で楽しんでいます。
よそものが風穴をあける:入管法と難民、移民と地方移住者
最近「よそもの」について考えることがいろいろあったので、つらつら書いてみます。まずは今審議されている入管法改正案に関連して、日本における難民や移民の問題。それとは少し異なりますが、最近増えてきた都会から地方への移住者にまつわる問題です。どちらも「よそもの」に対する抵抗があるために解決が難しい問題ですが、よそものって風穴をあけてくれる存在でもあるのではと思うのです。
トルコやシリアの地震
ここ最近、仕事もなのですが、私事で多忙になっていて、ニュースも追えていない状態でした。もともとテレビは見ず、昨今はニューズをTwitter などで追っていたのですが、SNSを開くとついつい時間が過ぎてしまうので、見ないようにしていたのが原因です。トルコで大地震が起きたということ、ちゃんとニュースを追っている人はその被害の大きさについてなどご存じだと思いますが、私はそれについてやっと現状を把握し始めたという遅さです。
BBC記者の「日本は過去にとらわれている」記事について
日本に10年住んでいたBBCのイギリス人記者(ルーパート・ウィングフィールド=ヘイズ)が日本を去るにあたって書いた記事をメルマガ読者に紹介したところ、いくつか感想をいただきました。記者として日本社会を観察し続けた外国人の目に日本がどう映るのかについての内容の概要と、読者の感想を紹介します。
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