近年、日本でも郊外に大型ショッピングセンターができて、地方の商店街が衰退する現象がおきています。昔からあった駅前の商店街などで、小売店が店を閉め、商店街がシャッター街になってしまっているのをあちこちで見てきました。イギリスでもこういう現象が起きていたことから、都市計画規制によってコントロールしようとする政策に変わっています。
イギリス都市計画
イギリスにおける産業・雇用地方分散の試み:戦後から1980年代まで
イギリスにはロンドンという大都市があり、経済や産業活動の中心となっていますが、何もかもがロンドンに集中しているわけではありません。ロンドンは国際都市として国際的な金融や貿易の中心としての役割を持ちますが、そうでない企業や組織は地方にも多く存在しています。それは、自然にそうなったのではなく、イギリス政府がそうなるべく法律や制度を整えてきた結果なのです。
イギリスのグリーン・ベルト Green Beltは都市計画の手法
イギリスにおけるグリーン・ベルトは都市計画の手法の一つで、都市の無秩序な拡張(アーバン・スプロール)を阻止する目的で指定された地域です。グリーン・ベルトは1930年代にロンドンに導入され、その後マンチェスター、バーミンガムなど15か所が指定されており、イングランド全土の13%を占めています。
イギリスの都市計画家(Town Planner)という職業
イギリスには都市計画家という職業があり、これは建築家とは別のものです。都市計画家になるには大学の都市計画科で学び経験を積んだうえで国家資格をとらなければなりません。
【地方創生】イギリスの事例:BBCがロンドンから地方へ移転ーBBC North MediaCityUK
イギリスで人口や産業を大都市から地方に拡散するためにさまざまな取り組みがなされていることを書いたところ、たくさんのご意見をいただきました。その中でも、特に詳細を知りたいというご要望が多かったのでBBCの移転について詳しく説明します。
【地方創生】東京一極集中を緩和する方法:イギリスの取り組み例から
日本では数年前に「増田レポート」と言われる「地方消滅」論が唱えられ、地方創生のために東京一極集中を緩和する方法が模索されています。イギリスでも産業革命後の都市過密問題解消のため、ロンドンから人やものを分散させるためのさまざまな試みがおこなわれてきました。
イギリスの都市計画:保存地区 Conservation Area と歴史建造物 Listed Building
イギリスの都市計画について語るのに歴史的重要建築保存のシステムについて触れないことはできません。これには2種類あって、ひとつは1軒ずつの建物を保護するListed Building、もうひとつは建物や空間で構成された地区・地域を保護するConservation Area です。
近所で予定されている開発に反対する方法:イギリスの都市計画③
前の記事でイギリスでの景観を守るための法律また都市計画申請のプロセスについて書きました。今回はイギリスで開発予定があると知ったとき、それに反対したかったらどうするかについて説明します。
都市計画許可申請手続き:イギリスの都市計画②
イギリスで、「家にサンルームを作りたい」というようなときに、まずどうしたらいいのでしょうか?前回イギリスの景観を守るための法律について書きましたが、今回は具体的にどうやって都市計画許可を申請するのかを説明します。
イギリスの都市計画:共有財産としての景観をみんなで守る
イギリスでは新築はもちろん、建物の増築、改築、また用途変更のときにもいちいち都市計画許可を取らなければなりません。たとえば、勝手に衛星放送のアンテナとか看板をつけることができないし、それまで住居として使っていた建物をお店として使うときにも許可が必要です。自分の所有物なのだから勝手に変えてもいいのではないかとも思いがちですが、どうしてそんなに規制が厳しいのでしょうか。
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