イギリス都市計画

イギリス都市計画法が原因の悲劇:都市計画課長殺人事件

Crime Scene

イギリスではすべての開発において都市計画許可申請が必要となりますが、その法律に背いて勝手に開発を行うとどういうことになるのでしょうか。実はこういうケースが殺人事件にまで発展したことがあります。許可なしに自宅を建てていた男性に取り壊し命令が出され、それに抗議した男性が都市計画課長を銃殺したというショッキングな事件です。

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Development Plan (開発計画)はイギリス都市計画の骨幹

Development Plan

イギリスの都市計画制度の骨幹となっているものが各地方自治体によって制定されるDevelopment Planディヴィロプメント・プラン(開発計画)です。これは各地方自治体が正規の手続きを踏まえて制定することを義務付けられており、その地域の都市開発のかなめとなっています。

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まちづくりの手法:BID(Business Improvement District)とは?

Southport

BID(Business Improvement District)とは街づくりや地域活性化の仕組みの一つで、世界中に広がっています。「ビジネス改善地区」という名前が示すとおり、商業的な発展に重きをおいているのが特徴です。ここでは主にイギリスのBID制度について説明します。

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タウンセンターと大型ショッピングセンター②イギリスでは

Merry Hill Shopping Centre

前記事タウンセンターと郊外型大規模ショッピングセンター①で米国と日本における大規模ショッピングセンターについて書きましたが、こちらではこの課題に対するイギリスの取り組みについてご紹介します。イギリスでは郊外型の大規模商業施設を厳しく規制する方針がありますが、それはどうしてでしょうか。そしてその規制をどのように行っているのでしょうか。

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国家都市計画政策 National Planning Policy Framework更新:メイ首相が住宅不足問題解消についてスピーチ

House Building

イングランドで国家都市計画政策 National Planning Policy Frameworkが6年ぶりに更新されることになりました。これについて、2018年3月4日メイ首相がイギリス都市計画会議でスピーチをしました。イギリスでは近年住宅不足問題が懸念となっていますが、メイ首相はこの問題を解決するために都市計画の法律を改正するなどの取り組みをすると言っています。

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郊外型ショッピングセンターによる地方商店街への影響:イギリスDudleyの事例

近年、日本でも郊外に大型ショッピングセンターができて、地方の商店街が衰退する現象がおきています。昔からあった駅前の商店街などで、小売店が店を閉め、商店街がシャッター街になってしまっているのをあちこちで見てきました。イギリスでもこういう現象が起きていたことから、都市計画規制によってコントロールしようとする政策に変わっています。

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イギリスにおける産業・雇用地方分散の試み:戦後から1980年代まで

Clock Face Colliery

イギリスにはロンドンという大都市があり、経済や産業活動の中心となっていますが、何もかもがロンドンに集中しているわけではありません。ロンドンは国際都市として国際的な金融や貿易の中心としての役割を持ちますが、そうでない企業や組織は地方にも多く存在しています。それは、自然にそうなったのではなく、イギリス政府がそうなるべく法律や制度を整えてきた結果なのです。

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イギリスのグリーン・ベルト Green Beltは都市計画の手法

Green

イギリスにおけるグリーン・ベルトは都市計画の手法の一つで、都市の無秩序な拡張(アーバン・スプロール)を阻止する目的で指定された地域です。グリーン・ベルトは1930年代にロンドンに導入され、その後マンチェスター、バーミンガムなど15か所が指定されており、イングランド全土の13%を占めています。

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