住宅価格や家賃の高騰により貧困層や若者が困窮するのは世界共通の問題となっています。イギリスやアメリカなどの英語圏では’Affordable Housing’という言葉で「適正価格の住宅」が必要だと言われています。これは具体的はどのような住宅を指すのでしょうか。またこのような住宅を提供するために各国ではどのような住宅政策を行っているのでしょうか。
イギリス都市計画法が原因の悲劇:都市計画課長殺人事件
イギリスではすべての開発において都市計画許可申請が必要となりますが、その法律に背いて勝手に開発を行うとどういうことになるのでしょうか。実はこういうケースが殺人事件にまで発展したことがあります。許可なしに自宅を建てていた男性に取り壊し命令が出され、それに抗議した男性が都市計画課長を銃殺したというショッキングな事件です。
【歴史的建造物保存】ロンドンのセント・パンクラス駅 St. Pancras Station
2007年末に国際列車ユーロスターが発着する新国際駅としてリニューアルしたロンドンのセント・パンクラス駅。クラシカルな概観とモダンな内装が融合する建築美は圧巻です。古い建物の保存と復元の観点からも必見の建築物です。
電線地中化:日本は無電柱化後進国、海外との比較とデメリット
日本では当たり前にあるため気にならない人もいるようですが、イギリスに長く住む私がたまに日本に帰ると気になって仕方がないのが電柱と電線です。田舎だけでなく都会でも、一見おしゃれな通りでも電柱と電線が目に付くばかりでなく、狭い通りなど歩道を遮って邪魔になって仕方がありません。景観や快適さだけでなく災害時の安全性にも関わります。記憶に新しいところでは、2018年の台風被害で大阪地方の電柱が軒並み倒れていた写真がショッキングでした。イギリスでは電線はほとんど地下に埋めてあるのでこういうことがないのですが、自然災害の多い日本でどうしていまだに電柱が幅を利かせているのでしょうか。
観光公害:日本や海外の対策事例からみるオーバーツーリズム解決策
日本では近年インバウンド需要に沸き、外国人訪日数がうなぎ上りに増えています。観光客に人気のある京都、奈良、鎌倉、また地方でも白川郷や富士山、北海道の人気スポットなど観光客が押し寄せて「観光公害」をおこしている事例がたくさん見られます。このような現象は日本だけでなく、世界の有名観光地で見られてきたもので、各地でこの問題に対する解決策が模索されています。どのような問題があり、解決策としてどのような対応事例があるのかを見ていきたいと思います。
グリーンスペースと精神疾患リスクの関係が明らかに
人口過密都市では住宅その他の開発によって緑地が犠牲になりがちですが、自然に触れる生活をすることは多くの人に安らぎを与えます。このほど発表された研究結果によると、子供時代に緑の少ない場所で育った人はその後、精神疾患にかかるリスクが55%高かったということがわかりました。
Development Plan (開発計画)はイギリス都市計画の骨幹
イギリスの都市計画制度の骨幹となっているものが各地方自治体によって制定されるDevelopment Planディヴィロプメント・プラン(開発計画)です。これは各地方自治体が正規の手続きを踏まえて制定することを義務付けられており、その地域の都市開発のかなめとなっています。
地域活性化の取り組み:海外の事例(マンチェスター)
マンチェスターは移民が多い街で、市内に様々な移民地区があります。マンチェスターでは移民や移民地区を遮断するのではなくそれぞれの移民街の特徴を生かしつつ、部外者も歓迎される雰囲気づくりを作り出すのに成功しています。そのためにどういう取り組みをしているのかをご紹介します。
中心市街地活性化:海外の成功事例と失敗事例(イギリス・ベリー)
近年では 郊外型大規模ショッピングセンターやオンラインショッピングの台頭で従来、商業やサービスが集まっていた中心市街地(タウン・センター)が衰退しシャッター街となっていく現象が各地で起こっていますが、イギリスにもそういう事例があります。ここでは、郊外型ショッピングセンターを拒みタウンセンターを魅力的にする方針をとったことで成功した街を、その逆路線をとって失敗した街と比べてご紹介します。
地方経済に注力した地方創生成功モデル:海外の最新例(イギリス・プレストン)
グローバル経済の台頭でどの国でも全国規模、国際規模の大企業経済が地方都市の資本の多くを牛耳るようになっています。イギリスの地方都市でも店舗や金融機関、サービス経済において地元の中小企業が苦戦しており、地元に落とされるお金が地元に落ちないという結果になっています。これを地元のビジネスに還元し、それによって地域の経済振興を促すためにはどうしたらいいかを模索したプレストンの成功例を紹介します。
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