土曜日に朝の散歩に行くと、公園などでたくさんの人が走っているのに出会います。そういえば先日、村上春樹がいつもランニングしていた神宮外苑が変わってしまうことについての感想を語っていました。思えば、東京には新鮮な空気に包まれて走ることができる広い公共空間が少ないことに改めて思いをはせました。
神宮外苑
坂本龍一の遺志:神宮外苑再開発への思い
音楽家の坂本龍一が3月28日に71歳で亡くなりました。国際的に活動してきた音楽家の訃報は世界中を駆け巡り、イギリスでもその早すぎる死を悼む声が上がっています。つい先日、改めて神宮外苑再開発についての記事を書き、彼が再開発案について小池東京知事に送った手紙を紹介したばかり。そして、彼の死をきっかけに神宮外苑再開発についての認知が急速に広まり、反対の声が大きくなってきました。
神宮外苑再開発再考:反対署名開始から1年たって
神宮外苑の再開発案について書いてから1年。2022年2月当時はほとんど知られていなかった計画ですが、その後、反対署名、メディア掲載、再開発を懸念する市民や議員、有識者らの行動のおかげで、認識が高まってきました。先日は坂本龍一が小池知事に反対する手紙を送ったと報道されていました。
まちづくりにおける市民参加:神宮外苑開発再考
2月に神宮外苑開発についての記事を書きましたが、今回は開発案そのものの是非とは別に、日本の都市計画制度における大きな問題点について述べます。神宮外苑の例で明らかになったのは、首都の重要な地域での大規模な開発について、一般民が知らないままにことが進んでいくということです。神宮外苑の再開発案について最近になって初めて知ったという人が多いのが、それを物語っています。このようなことにならないためにどうすればいいのか、市民参加のまちづくりという観点でイギリスから学ぶところがあるはずです。
よき先人になるために次世代にレガシーを残す
最近、まちづくりやコミュニティにおいて、「場所」や「社会」について目を向けることの重要さについて書いてきましたが、今日はそれとは別の視点で過去や未来など「時間」軸について考えてみます。空間での横のつながりだけでなく、今を生きている者だけでない、時間を超えた縦のつながりについて。世界は今の自分たちだけのものではなくて、私たちは長い流れの中の間借り人に過ぎないという話です。
イダルゴ市長のパリ改造、五輪大会も緑化計画の一環に
以前、パリが車の制限速度を原則として時速30キロにする規制を導入したことについて紹介しました。この大胆ともいえる政策を導入したのは2014年から現職についているアンヌ・イダルゴ市長です。イダルゴ市長は15分シティを提唱していることでも知られています。これまで車中心だったらパリを緑でいっぱいの歩行者・自転車天国にするという公約を掲げているのです。
神宮外苑再開発で風致地区の樹木伐採、高層ビルの杜に
東京五輪が終わった今、国立競技場のある明治神宮外苑地区の再開発計画が進んでいます。高層ビルや商業施設が目を引く開発案に、風致地区である近隣景観への影響や100年の歴史がある樹木伐採について懸念の声が上がっています。けれども、都民や国民の認知度はあまりないままに、再開発案は東京都の都市計画審議会で承認されました。
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