イギリス古都ヨークの歴史建造物であるティールームの壁に描かれたティーポットと文字のサインが都市計画許可を拒否され、撤去を命ぜられました。あなたはこのサインについてどう思いますか?
景観
セミパブリックスペースとしての前庭
イギリスでコロナによるロックダウンが始まってから、毎朝家族三人で散歩に行くようになりました。行先は歩いて15分くらいの野原、ちょっと遠い公園、時間があるときは徒歩25分くらいのところにある大きな公園、もう少し時間がかかる別の公園などさまざまです。住宅街に住んでいるので、そこに行きつくまでに大きな道路を横切り、様々な「普通の」生活道を通ります。実は私はこういう住宅地にあるフロントガーデンを見ながら歩くのが好きなのです。
フランスの田舎町シェルブールの景観:歩きたくなる街の作り方
シェルブールはフランス北西部にある人口数万人ほどの港町です。古い映画『シェルブールの雨傘』で有名になったところですが、それ以外には特に観光スポットもない、地方の田舎町と言っていいでしょう。ヨーロッパによくある昔ながらの普通の街ですが、こじんまりして住みやすそうなところ。また、落ち着いた景観がここちよくて旅行者にとっても、つい歩きたくなる街なのです。その魅力はどこから来るのでしょうか。
電線地中化:日本は無電柱化後進国、海外との比較とデメリット
日本では当たり前にあるため気にならない人もいるようですが、イギリスに長く住む私がたまに日本に帰ると気になって仕方がないのが電柱と電線です。田舎だけでなく都会でも、一見おしゃれな通りでも電柱と電線が目に付くばかりでなく、狭い通りなど歩道を遮って邪魔になって仕方がありません。景観や快適さだけでなく災害時の安全性にも関わります。記憶に新しいところでは、2018年の台風被害で大阪地方の電柱が軒並み倒れていた写真がショッキングでした。イギリスでは電線はほとんど地下に埋めてあるのでこういうことがないのですが、自然災害の多い日本でどうしていまだに電柱が幅を利かせているのでしょうか。
タウンスケープ:建築ではなく景観
日本では1軒1軒の建築に興味がある人はいるし、建築家もいい設計をするために日々研鑽重ねていますが、複数の建築群や自然環境で構成される街並みといったものに目を向ける人が多くないようです。「ランドスケープ」というと「風景」ですが、これに人工的な建築物などを加えたものが「タウンスケープ」という概念で、すべての人々が日々目にする景色を好ましいものにするためにおざなりにするべきではない公的な資産といえます。
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