5月6日はイギリス、チャールズ国王の戴冠式。エリザベス女王が長生きしたため、皇太子の時代が長かったチャールズ3世は若い頃から環境問題、伝統的建築やアーバンデザインに関心が深く、王室メンバーらしくない私見を述べることもあり、時には物議をかもしたことも。けれども今は彼の半世紀にわたる関心事に時代が追い付き、「グリーンキング」としてのリーダーシップが期待されています。
建築
人が作る建物や町が人や社会をかたちづくる
「我々は建物を形作り、その後、建物が我々を形作る」というチャーチルの言葉と民主主義との関係について書いた話の続き。今回は個々の建物ではなく、人間が作る街の形によっても私たち自身の生活や社会が形作られるという話です。
チャーチル「建築が私たちを形作る」英国国会と民主主義
「我々は建物を形作り、その後、建物が我々を形作る」と言ったのは、英国の政治家ウィンストン・チャーチル。彼が建築に興味を持っていたとは意外かもしれませんが、これは国会議事堂の建築についての言葉で、ひいては民主主義についての考察でもあるのです。最近この言葉を思い出させる出来事がイギリス国会で起こりました。
プリツカー賞2021年度はラトカン&ヴァッサルに
2021年度のプリツカー賞はフランスの建築家コンビ、ラトカン&ヴァッサルが選ばれました。海外では比較的無名ともいえる建築家チームですが、どんな建築をてがけ、どういう評価をされたのでしょうか。
【歴史的建造物保存】ロンドンのセント・パンクラス駅 St. Pancras Station
2007年末に国際列車ユーロスターが発着する新国際駅としてリニューアルしたロンドンのセント・パンクラス駅。クラシカルな概観とモダンな内装が融合する建築美は圧巻です。古い建物の保存と復元の観点からも必見の建築物です。
タウンスケープ:建築ではなく景観
日本では1軒1軒の建築に興味がある人はいるし、建築家もいい設計をするために日々研鑽重ねていますが、複数の建築群や自然環境で構成される街並みといったものに目を向ける人が多くないようです。「ランドスケープ」というと「風景」ですが、これに人工的な建築物などを加えたものが「タウンスケープ」という概念で、すべての人々が日々目にする景色を好ましいものにするためにおざなりにするべきではない公的な資産といえます。
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