準ロックダウン(都市封鎖)になったイギリスの様子から学べること

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前回の記事で新型コロナウイルスの影響が出ているイギリスの状況をお知らせしましたが、ちょうどその日にイギリスも「準ロックダウン」というような政策導入が発表されました。 それから1週間たったイギリスの様子を引き続きお知らせします。これまで感染がそこまで広がっていなかった日本でも東京をはじめとして感染者数、特にクラスターが追跡できない感染ケースが増えてきました。このままのペースが続くとヨーロッパのような措置がとられる可能性も出てくるので、参考になるかもしれません。

3月23日までの状況

3月23日にお知らせしたときまでにイギリスで導入されていた政策は3月16日に発表されたもので「不要不急」の移動や他者との接触を避け、仕事はなるべくリモートワークに切り替えるようにというものでした。

また、パブやカフェ、レストランなどの飲食店や文化施設、スポーツジムなどに外出することを避ける、可能な人は在宅勤務にするなどです。

さらに政府は高齢者、基礎疾患のある人、妊娠中の人は特に社会的な接触を避けるようにすすめていました。

その結果、イギリスでは外出する人が減り仕事もリモートに切り替えた人が多く、街も道路も一挙に人が減りました。

その半面、これからさらに他のヨーロッパ諸国なみに外出制限などが導入されるかもしれないので今のうちにと考えた人々がスーパーマーケットに繰り出して、トイレットペーパーや缶詰・パスタなどの保存食品が買おうとする人が増えて物資不足になったため、商品によって一人2つまでの購入制限をするところもでてきました

これは物資不足というよりは、一時的に需要が増えたために供給が間に合わなかったせいで、その後落ち着いた頃にはまたなんでも揃うようになっていました。

イギリスの準ロックダウン状況

そして、多くのイギリス人が予想していたとおり、3月23日には更に厳しい行動制限の発表がありました。

これは、コロナの実際の感染状況をもとにインペリアル大学が更新したモデリング情報などをふまえて、政府がより一層の対策が必要だと判断したからだということです。

3月23日の発表はイタリアやフランスなどが行っているロックダウン程厳しくはありませんが、「準ロックダウン」と言ってもいいようなもので、外出はなるべく控えてくださいというものです。

例外的に許されているのは下記の場合です。

・食料品や医薬品など生活必需品の買い物
・1日1回の散歩、ジョギング、サイクリング、犬の散歩などの運動
・医療上、必要である場合

仕事は原則として在宅でするようにということで、例外として国民が日常生活を送る上で不可欠とされる仕事をする「キーワーカー」とされる人々だけ仕事に行くべきだとされています。

このキーワーカーは医療・介護、教育・保育、警察・消防救急、必需品運輸、必要なサービスを提供する公的機関などの分野で働いている人たちです。

さらに、3人以上の集会は避けるとか、店舗だけでなく図書館、公園などにある子どもの遊び場、屋外のジム、教会など宗教施設も閉鎖になりました。 結婚式や洗礼式も禁止され葬儀だけは許可されるということです。

これらはとりあえず3週間の措置とされ、その後状況をみながらこれを継続するかどうかを判断すると言っています。

イギリス政府の経済的支援

新型コロナウイルスの影響での経済的打撃、たとえば従業員の解雇を防ぐために給与の8割を3月1日に遡って政府が支給するとか、企業への融資や税金納付期限延期、低所得者層への補助金増額や家賃補助については前回、お話しました。

それに加えて、政府は新たに個人事業主(フリーランス)にも平均月収の8割を最大で月2500ポンド(約32万円)まで助成する支援策を発表しました。

これでエンタメ業界のアーティストとか美容院を経営する美容師など多くの個人事業主がとりあえずは収入を失わずにすむとなり、ひとまずホッとしていることでしょう。

うちの家族の日常

さて、準ロックダウンとなった場合の生活ってどんなものなのでしょうか16歳の高1に当たる子供が一人の3人家族の我が家の様子です。

まず、日中は3人が違う部屋にこもってそれぞれリモートワーク、リモートスタディです。

SkypeやZoomなどを使って外部とコミュニケーションを取ることもあるので3人が違う部屋を使えるような環境にあるのはラッキーだと思います。家が狭いとそういうことも難しいかもしれません。

高1に当たる子供の授業は学校のウエブサイトを通じて出された課題を自習して提出するもの、Skypeでリモート授業をするものとさまざまなようです。

最初は慣れなかったもの、1週間もすると教師も生徒も経験を積んでリモート授業もうまくいくようになったとのことです。

体育の授業はサーキットトレーニング(腕立て伏せとか腹筋とか)の課題があり、それをこなし時間を測って提出するのだと庭の芝生の上でやっていました。

ただ、音楽の授業でそれぞれが同時に異なる楽器を使ってのリハーサルは時差があってできないと言っていました。

そういえば、あまりに多くの人が在宅勤務をしているせいか、最近インターネットの速度が遅いような気がします。5Gがあればそういうこともなくなるのでしょうが、コロナの流行までに間に合わなかったのはタイミング的に残念です

幸い春で天気がいい日も多いので、午前中と午後に一度ずつのティータイムとランチの時間は3人で庭で過ごしています。

たまに仕事と勉強の息抜きに連れと子供はサイクリングに行き私は庭仕事をしたりもします。今が冬の寒い時期で無いのが本当に良かったと感じます。

買い物は1日1回散歩も兼ねて連れがスーパーや魚屋、パン屋に行っています。すでに買いだめしている人が多いせいか、どこに行っても人が少なく、先週は品薄になっていた商品も補充されて何でも揃っていると言っていました。

イギリス国内の状況

3月26日夜にはNHS国民医療サービスなどの医療・介護スタッフに感謝するため、全国で一斉に拍手しようという呼びかけがあり、夜の8時にイギリス中で皆が玄関から外に出たり、窓やバルコニーら拍手を送りました。

ウィリアム王子一家でも、3人の王子、王子が拍手する動画がツィッターに投稿されました。

イギリスでは先週からさらに感染者数が増え、ロンドンを中心として死者も増え続けています。

3月27日にはジョンソン首相、ハンコック保健相が新型コロナウイルスに感染していると発表されました。ウイッティ主席医務官も1週間自己隔離すると語っています。

少し前には、政府のコロナ対策についてアドバイスをしてきた専門家、インペリアル大学ファーガソン教授もコロナの症状が出て検査を受けたところ陽性だったという報告を聞いています。

もしかすると新型コロナウイルスについての対策会議で感染が広まったのかもしれないです。

王室では、チャールズ皇太子も感染しているとの発表がすでにあります。いずれも症状は軽いとのことなので、みんなが早く回復するように願っています。

それにしても有名な人だけでも、これだけ感染しているということでもわかるように、イギリス、特にロンドンではすでに感染者がかなりいるのではないかと推測されます。

これからどうなる?

さて、イギリスはこれからどうなるのでしょうか。

感染が特に広がっているのはロンドンなどの都市部で、私が住む地方ではまだ感染者も少なく、みんなわりに落ち着いています。

とはいえ、感染がもっと拡大されたらロックダウンがもっと厳しくなる可能性もあります。

例えばイタリアやフランスでは食料品や医薬品の買い物のために外出する場合もオンラインで外出するための書類をダウンロードしてそれを持ち歩かないといけないということです。

イギリスでは今のところ、外出しても特に何も言われませんが、そのうち警察がパトロールして何をしているのか質問されるようなこともあり得ます。

日本でもロックダウン?

さて、東京も今週末は不要不急の外出は控えてくださいという要請が出ていました。日本はこれまでコロナ感染者数が比較的少なく抑えられていましたが、これから広がる可能性もあります。

もし、これから感染者が急激に増えてロックダウンのような状況になった場合、準備しておいたことってあるのでしょうか。ここ1週間の経験からお話します。

まず、備蓄についてです。心配して早め早めに準備する人はトイレットペーパーなどの買い占めに走る人もいますが、それは意味が無いし、他の人の迷惑にもなります。

だいたい物資不足になるということはなく、ただ需要が一時的に増えて物流が間に合わないだけです。

なので、お米や麺類、缶詰などの保存食品は早めに少しだけ多めに購入しておくというのはありかもしれません。いざ買おうと思ったときには棚に無いということはありえますので

ただ、一度に大量に買い占めるということは避けてください。また、わざわざ混雑するような時に他の客と密接して行列に並ぶというのもおすすめできません。

うちは3人とも和食が好きなため一時帰国時に日本米を大量に買って保存しているので安心です。ご飯さえあれば他に何もなくても当分食べて行けますので。

他に準備しておいたほうがいいことは、家にこもらなければならなくなった場合、その時間を有効に使ってやりたいことの準備でしょうか。

例えばDIYのための材料でもいいし、日頃読めないような分厚い本を買うのでもいいし。

私の場合は、この春の日本帰国をキャンセルしたこともあり、庭仕事のための野菜や花の種やコンポストを買い込みました。

また、ずっと自宅にいると運動不足になるので、家で運動するためのものを用意してもいいですね。エアロバイクとまではいかずとも、ヨガマットやダンベルなど。

それから、子供が家で勉強するのにスマホやタブレットでは使い勝手が悪いので私のクロームブックのノートパソコンを貸しています。

近頃の若者はすべてをスマホでやりたがりますが、この際キーボードでブラインドタッチを覚えておくといいよとオンラインのタイピング講座をすすめました。

けれども、先程も話しましたが最近インターネットのスピードが遅いので私が今使っているノートパソコンだと時間がかかり、性能がいいものがほしいなと思ってるんです。

それからロックダウンになると美容院や理容院に行けなくなって、ぼさぼさの「コロナ・ヘア」になってしまうとみんな、ジョークを飛ばしています。

そろそろ髪を切りに行こうと思っている人は今行っておいたらいいかもしれません。

でも、もしかするとすでにコロナの感染が広がっているかもしれないことを考えると、美容院のようなところに行くのはリスクもあります。

この際DIYでできるように散髪セットを家に用意しておいてもいいかもしれませんね。

さて、こんなこんなで何とかそれなりに平和な日々を送っているイギリスです。

一家3人で日本に帰る予定がキャンセルになってしまったのはとても残念です。

でも、そのお陰で普段はできない春の種まきもできるし、いつもは日本にいるので見ることのできない春の花も楽しめるのだから、それはそれでいいかなと思うしかありません。

注意すること

さて、最後になりますが、人によっては余計なお世話になるかもしれない注意事項です。

日本では新型コロナウイルスの感染が今のところはそれほど拡大しておらず、特に地方などは油断している人がいるかもしれません。

というのも、実はきのう田舎に住む母に電話したところ、のんびりした答えだったので少し心配になったのです。私達が一時帰国を取りやめたのも、高齢の母にうつすようなことがあったら大変だと思ったからなのに

若く健康な人は感染しても重症化しないどころか症状さえ出ないこともありますが、それでも他の人にうつす可能性があります。

自分が感染しないことももちろんですが、一人一人が自らも感染しており、人にうつす可能性があるのだと自覚して行動することが大切だと思います。

具体的には「三つの密」を避けること:密閉した室内空間で、たくさんの人が手の届く距離で声を出して集まることを避けるようにとのアドバイスがあります。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#kokumin

お花見の季節ですが、人出が少ないところできれいな桜と外の空気を楽しんでくださいね

【動画】準ロックダウンになったイギリスの様子から学べること

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