新型コロナウィルスの影響:インバウンド観光と働き方

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Remote Work

中国武漢市で発生して瞬く間に感染拡大を続けている新型コロナウイルスについてのニュースが世界中で話題になっています。こちらの話題に関連してインバウンド観光や働き方についてお話します。

武漢はウーハン

最初イギリスでこのニュースを聞いたとき「ウーハン」ってどこ?と思った日本人の私です。

日本では中国の地名や人名の漢字を日本語風に発音するため、日本以外で使われる名前と一致しないことが多く、いつも不便を感じています。

ちなみに英語ではこういう表記で、中国風の発音(中国語の正当な発音とは多少異なるにせよ)をします。

武漢市 = Wuhan City 湖北省 = Hubei Province

日本のメディア、地名や人名など固有名詞の漢字の中国語読みをルビかカッコでつけてくれないかしらと思います。「ファーウエイ」なんかはカタカナなのに、なぜなんでしょうね。

それはさておき。

新型コロナウイルスの影響

新コロナウイルス感染者はアメリカ、ヨーロッパ、日本にも広まっています。
イギリスでは今のところ公表されている感染者はいませんが、中国人留学生や観光客が多いので、感染者が出るのは時間の問題だろうという見方をしています。

日本でも、武漢から来たツアー客を乗せたというバスの運転手が感染したというニュースがありました。

ただでさえ中国からの観光客が多い日本ですが、今は春節の時期ということもあり、日本を訪れている人は多いでしょう。

武漢など感染者が多い地域では今は渡航や移動が禁止されています。
日本でも中国人団体客の渡航は制限されたようですが、すでに来ている人々もかなりいると思われます。

各種メディアや首相官邸ホームページでも新型コロナウイルスについて注意を呼びかけるなどしているので、皆さんも気をつけていらっしゃるのでしょうね。

インフルエンザの流行などについても同様ですが、仙人のように引きこもって生活をすることができない上、自己防衛を徹底するしかありません。都市部などでは特に気をつけて行くに越したことはないでしょう。

インバウンド観光への影響

今一つの問題はインバウンド観光の業界についてです。

日本全国の観光地ではおもに中国人観光客からの需要に頼っているところも増えてきているので、そのような観光地では春節ホリデーのかきいれ時に中国人観光者が減ることで打撃になっているところもあるでしょう。

今さらですが、インバウンドだけ、しかも一国からの観光客に多くを頼ることはリスクになるということを思い知らされます。観光産業といえども、リスク対策のためにも多様化した取り組みをしていかなければならないと改めて思います。

働き方改革

新型コロナウィルスのニュースでは健康への不安や経済的な悪影響の心配など暗い話題ばかりになりがちですが、そんな中ポジティブなニュースもありました。

感染対策として、新しい働き方のお手本を見せた会社が出てきたことです。

GMOインターネット株式会社が中国からの観光客が多く集まるエリアの拠点(渋谷・大阪・福岡)において、2020年1月27日(月)から2週間をめどにスタッフのほとんどを在宅勤務にすると発表したのです。

この会社は東日本大震災の教訓から、出社が困難になっても企業としてのサービスが停止しないように、在宅勤務でも通常業務が回るように訓練をしてきていたそうです。インターネット関連企業ならではのはからいともいえますが、デスクワークが主な業務ならほかの多くの会社でも同様。

リスク対応を常日頃から考えておくことで、いざという時にすぐ実施できるというお手本であり、他の民間企業も公的機関も見習うべきですね。

この英断でこの会社は企業としての評価が高まり、こういう会社で働きたいという優秀な人が集まってくるなど、ほかにも好影響が出てくるでしょう。

在宅勤務については、このような非常時だけでなく通常でももっと広まればいいシステムです。

イギリスでの働き方

私も住んでいるイギリスだけでなく、日本や欧州など全世界を相手に仕事をしてきて思うのですが、インターネットがある中、在宅でできない仕事はほとんどありません。

また、イギリスの地方自治体で都市計画家として働いていたときも週に1日在宅勤務をしていましたし、他にもそうしている人が多くいました。

ただでさえ長時間労働で消耗しがちな日本の労働者は通勤時間を短縮するためにも、家事育児との両立の一助とするためにも在宅勤務をもっと活用すべきだと思います。

病欠の考え方

さらに一言添えたいのは病欠の考え方です。

日本で有給休暇を取らない人の理由として「病気になったときのために取っておきたいから」というのがあると聞いて欧州人はきょとんとします。病欠は有給休暇とはべつものだからです。

風邪をひいたりインフルエンザにかかったりすると、薬を飲んだり医者にかかったりするよりも、病欠をとって仕事を休み、安静にすることを優先するし、上司も同僚もそれをすすめます。完治しないま職場に来て菌を撒き散らすと余計に迷惑がかかるというわけです。

日本では、風邪やインフルエンザに効果がない薬や抗生物質を服用してでも仕事を休まない人が多いので、感染病がやたらに広まるのではないかと思います。

自分一人の考え方を変えても職場の雰囲気や社会全体が変わらなければどうしようもないとは思いますが、これまでのやり方が本当に理にかなっているのか一度みんなで考えてみてはどうでしょうか。

新型コロナウィルスの影響でインバウンド観光や働き方など、いろいろなことを考え直すのもいいきっかけになるかもしれません。

https://globalpea.com/flexible-work

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